「ファンダム・レボリューション」ゾーイ・フラード=ブラナー&アーロン・M・グレイザー著 関美和訳
ファンダムとは「人々が愛するさまざまな文化の周囲にできあがる構造や習慣」。例えば聖地を巡礼したり、ハリポタの発売前日に本屋の前で徹夜したりすることだ。
それを人為的に作りだした例が、コンピュータープログラミングが生んだ人気歌手「初音ミク」で、巨大スクリーンで展開されたコンサートには3万6000人のファンが詰めかけた。警戒が必要なのは「炎上」である。韓国へのバーボン輸出の関税が撤廃されて売り上げが急速に伸び、生産が追いつかなくなったため、メーカーがアルコール度を下げると発表したとたん、ネットが炎上した。
クラウドソーシング・ホビー会社のCCOがSNS時代のファンダム・ビジネスの戦略を語る。(早川書房 1700円+税)