「なぜか惹かれる足立区」池田利道著
東京23区の中でも、ひときわ評価が低い足立区の裏と表をデータで分析するテキスト。
2015年までの5年間で、駅勢圏(その駅を利用する人が住む区域)の人口が最も増えたのは京成本線の千住大橋で、まちの将来性に大きなカギを握る30代ファミリー層では圧倒的な差だったという。犯罪発生件数が多いと嫌厭されるが、それは面積の大きさと人口の多さ故であり、大学進学率は低いがその分、専門学校に進む人が多いと、数字の裏と表を解説。定住率や出生率の高さなどにも着目しその背景を探り、足立区で進められている犯罪撲滅や子育て支援の取り組みなども紹介。周回遅れがいつのまにかトップランナーになった足立区に東京の進むべき道を見る。
(ワニブックス 830円+税)