オペラ歌手が夢の元幕内・大至さん スナックで毎晩美声披露
関取の引退後の第二の人生はそのまま親方として相撲界に残るか、チャンコ料理屋を経営する。これが相場だろう。ところが、02年3月に現役を退き、翌年6月に大相撲からも去った元幕内の大至さん(46)は退職会見で「将来の夢はオペラ歌手」と決意表明し、周囲を仰天させた。今どうしているのか。
会ったのは地下鉄門前仲町駅に近いカラオケスナック「ひびき」。目の前に現れた大至さんを見てビックリ。スキンヘッドの和服姿はどこかお坊さんのようでもある。
「知人に和服にしなさいといわれて着物を着るようになったんですが、道を歩いていると、むこうから和尚さんが来るよ、って話す子供の声が聞こえたり、ご住職は何キロあるんですか、と聞かれることもあります。ボクがかつては相撲取りだったと知る人は、本当に少なくなりました。しかしね、このかっこうで品よく歩く、これがけっこう大変なんです、ハハハ」
大至さんはこういってにこやかに笑った。
それにしても、だ。カラオケスナックで悠然と時を過ごす大至さん、ミョーにしっくりくる。