著者のコラム一覧
吉田隆記者、ジャーナリスト

1984年に写真週刊誌「FRIDAY」の創刊準備メンバーとして専属記者契約を結ぶ。87年の大韓航空機爆破事件では、犯人の金賢姫たちが隠れていたブダペストのアジトを特定、世界的に話題となる。初代「張り込み班チーフ」として、みのもんたや落合博満の不倫現場、市川染五郎(現・松本幸四郎)や石原慎太郎の隠し子、小渕恵三首相のドコモ株疑惑などジャンルを問わずスクープ記者として活躍。

<27>ブランド品で身を固めていた早貴被告 ドン・ファンとは背が釣り合わない

公開日: 更新日:

「明日のお昼に銀座でお会いできませんか?」

あの天ぷら屋さんですか?」

「そうや」

「いやあ、明日の昼は空いていません。夕方にホテルに行きますから」

「それは残念やな」

 誘われたのは座って1人ウン万円の誰もが知る銀座の老舗天ぷら屋さんだった。もっともスケジュールうんぬんはウソで、私には油が重くて好みではなく、いつしか断るようになっていた。

 田辺市内で行きつけにしていた老舗割烹も同じだ。刺し身のお造りや天ぷらなどが売りなのだが、たいしておいしくないのに値段だけは超一流だった。私は誘われても生ビールを少し口にするだけで、せいぜい酒のアテとして鯛子の煮付けを頼むぐらいだった。

 早貴被告がここに来た時に頼むのは、いつも地元のブランド牛の熊野牛のステーキだったのだから笑ってしまう。懐石料理をつまむドン・ファンと向かい合ってステーキを頬張る嫁……。だれもが違和感を覚えるような光景だが、早貴被告はそんなことを気にするような性格ではなく、ゴーイングマイウエーだった。 =つづく

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