西新橋「大吉田」で秋田の地酒をやりながらの秋田おでん、秋田蕎麦は「サイコ~」
蕎麦を手繰りながら酒を飲む姿が様になったら酒飲みとして一人前。これは昔の酒飲みの常套句だ。
焼き海苔で1合、天抜きとざるで1合。アタシャ、まだそこまで枯れてはいない、つもりだ。カツ煮で中ジョッキ、天ぷらそばで冷や3合。やり過ぎかね。
けど、この店に行ったらそういうことをしたくなること請け合いだ。新橋仲通りを虎ノ門方面に行くと突然「かけそば」と大書された看板が目に入る。その両サイドに白い暖簾がかけられ、ビール、日本酒、ホッピーなどと染め抜かれていて蕎麦だけではなく飲める店なのはわかる。
店名は「大吉田」。以前、この界隈を歩いていて店の前を通ったとき、現在の虎ノ門周辺にはない猥雑な大衆力を感じた。今回、満を持して酒飲みタイムとなる午後3時にお邪魔した。
平日は午前7時から翌午前0時までの通し営業。午後3時ごろから220円均一の肴で酒を飲むことができる。アタシが店の様子をうかがっていると、中から人懐っこい笑顔でスキンヘッドのおっちゃんが近寄って来た。目が合い、しばらくして思い出した。「いや~久しぶり!」「20年ぶりだ。変わらないね~」
ナント、ここの責任者である栗本さんはアタシが昔よく飲みに行った銀座の店のマスターだったのである。その風貌からタコちゃんという愛称で呼ばれていた。タコちゃんに引っ張られ、コの字カウンターの正面に案内された。目の前には巨大なおでん鍋。奥の黒板には今日の肴がズラリ。それがすべて220円! 飲む客にはまず突き出し3種(550円)が出される。先客10組はビール大瓶が275円! アタシはこの日の1組目。肴は鮪と鯵(各220円)。店内の7割ほどの客は蕎麦だけの女性たちながら、すでに焼酎お湯割りで上機嫌のお父さんも。若いカップルが珍しそうにおでん鍋をのぞいている。サービス精神の権化のようなタコちゃんに引きずられ、カウンター内のお姐さんたちも元気溌剌。こっちも勢いでお酒を頼んでしまう。ライブ感満載である。
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