親の抱き方が赤ちゃんの股関節を壊す…育て方で50年後のリスクが変わる
「立ち上がりや歩き始めに股関節が痛む」「股関節が痛くて歩き続けられない・しゃがめない」──。中年以降に増える変形性股関節症は、その大半が股関節の構造上の異常が関係している。「寛骨臼形成不全(臼蓋形成不全)」という状態だ。実はこれは、赤ちゃんの時、親がどう接するかで予防できる可能性がある。今後、親になる人は、押さえておきたい。
「日本人の変形性股関節症の要因の一つに、乳幼児期の主な股関節疾患である発育性股関節形成不全があります」
こう話すのは、日本股関節研究振興財団理事長の別府諸兄医師(聖マリアンナ医科大名誉教授)。
股関節は、骨盤側のくぼみである寛骨臼に、大腿骨頭がはまり込んでいる。発育性股関節形成不全は、寛骨臼の発育不全でくぼみが浅いことなどにより起こる、股関節の脱臼、亜脱臼や臼蓋形成不全を含めた状態の総称だ。これがやがては寛骨臼形成不全を招き、変形性股関節症へと至る。
2024年、米国の科学雑誌に、赤ちゃんの時の股関節脱臼の予防は、思春期・成人期の変形性股関節症の疫学と関係していることを示す研究結果が、九州大学大学院医学研究院整形外科教室の研究者らによって発表された。


















