「赤縄 神田職人えにし譚」知野みさき著

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「赤縄 神田職人えにし譚」知野みさき著

 縫箔師(ぬいはくし)の咲が日本橋に商品を納めに行く日、錺師(かざりし)の修次が訪ねてきた。修次も簪(かんざし)を納めに行くという。修次は友人の喜兵衛を失った悲しみを紛らわせるため、仕事に没頭していたらしい。道中、修次から芝居見物に誘われた咲は、2人きりではなく、大店のご隠居からの誘いだと知り、ほっとするが、すぐにそれ以上に落胆する。取引先では、両替屋のご隠居の善右衛門と三味線の師匠・桔梗が祝言をあげることになったと知らされる。2人の仲を取り持った咲と修次もうれしい。さらに善右衛門から桔梗に贈る撥(ばち)入れを、桔梗からは善右衛門のためのそろばん入れを咲と修次の合作で作ってほしいと依頼される。咲は修次と共に仕事ができることが何よりうれしい。

 江戸の職人たちの矜持と人との縁を描く人情時代シリーズ最終巻。

(角川春樹事務所 770円)

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