「『おかえり』と言える、その日まで」中村富士美著
「『おかえり』と言える、その日まで」中村富士美著
著者は、2018年に民間の山岳遭難捜索団体を設立。登山中に遭難した行方不明者を捜索する活動を続けている。
本書は、著者らが捜索に携わった実際のケースを紹介するリポート。
60代の女性Yさんは、大雨の中、1泊2日の予定で奥秩父の飛龍山に向かい遭難。実際に彼女の予定ルートを歩いてみた著者は、そのルートが上級者向けの特殊なルートだったことに疑問を抱く。調べると、Yさんが同じ山を登った登山仲間からもらった資料を参考に登山していたことが判明。しかし、季節が移り、資料に添えられた写真とは風景が変わっていたのだ。
ほかにも、風で向きが変わった案内看板など、遭難のきっかけになったと思われる些細なヒントから、遭難者を見つけ出し遺族に届けた6ケースを紹介。
(新潮社 572円)


















