今年で還暦トム・クルーズ絶好調!「トップガン マーヴェリック」は中高年世代の応援映画

公開日: 更新日:

「前作から今まで、海外に行くたびファンがどんな続編を求めているか探ってきた。米海軍のF/A-18戦闘機に実際に乗り込んでの撮影許可や(コックピット内に設置する)新型カメラを開発するなど準備も整った。今やらねば一生できないと決断した」──。

【写真】この記事の関連写真を見る(13枚) 

 23日、新作映画「トップガン マーヴェリック」をひっさげ、プロデューサーのジェリー・ブラッカイマーとともに4年ぶりとなる来日を果たしたトム・クルーズ(59)は笑顔でそう語った。トム自身の出世作にして全世界的なブームを巻き起こした前作から36年。まさかの続編公開に120人を超えるマスコミ記者と多数のTVカメラが集まった。

「トム・クルーズはハリウッドスターの中でもサービス精神旺盛で有名ですが、今回も予定より20分も早く会見を開始して、その分質問にも長く答えていました。去り際も日本式のおじぎを何度もするなど、スターらしからぬ謙虚な態度で記者たちを魅了していました」(映画批評家の前田有一氏)

中年世代への応援歌

 トム・クルーズ演じる天才的技量を持つ戦闘機乗りのマーヴェリックは、古巣である海軍エリートパイロット養成機関の“トップガン”から教官に招かれる。対空ミサイルと第5世代戦闘機に守られた敵のウラン濃縮プラントが、最大3週間以内に稼働するとわかり、決死の爆撃任務にあたる若手を選抜・育成するためだ。だが候補者の中には、かつての相棒で事故死した親友グースの息子(マイルズ・テラー)がいた……。

「続編に意欲的だった前作の監督トニー・スコット(故人)をリスペクトするかのごとく、冒頭の空母発着シークエンスを再現したり、1作目の音楽や映像を効果的に挿入するなど往年のファンほど感動できる作りです。敵の最新ステルス戦闘機に、滅びゆく前世代の有人機で主人公が立ち向かうクライマックスも、どこか中年世代への応援歌のように感じられて盛り上がります。また、デジタル技術やネット配信全盛の今、あえて前作同様、俳優本人によるスタント、ノーCG、劇場公開にこだわった本作の迫力には、若い人が見ても度肝を抜かれるのでは」(前田氏)

 今年で還暦となるトム・クルーズだが、次作「ミッション:インポッシブル」7作目でも生身のスタントに挑むなど、現役アクションスターとして絶好調。会見では若さを保つ秘訣を「好奇心を持ち続け、一生懸命仕事に打ち込むこと」と語ったトム。前作ファンの中高年は劇場でトムに何度も泣かされそうだ。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    米倉涼子“自宅ガサ入れ”報道の波紋と今後…直後にヨーロッパに渡航、帰国後はイベントを次々キャンセル

  2. 2

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 3

    彬子さま三笠宮家“新当主”で…麻生太郎氏が気を揉む実妹・信子さま「母娘の断絶」と「女性宮家問題」

  4. 4

    アッと驚く自公「連立解消」…突っぱねた高市自民も離脱する斉藤公明も勝算なしの結末

  5. 5

    ヤクルト池山新監督の「意外な評判」 二軍を率いて最下位、その手腕を不安視する声が少なくないが…

  1. 6

    新型コロナワクチン接種後の健康被害の真実を探るドキュメンタリー映画「ヒポクラテスの盲点」を製作した大西隼監督に聞いた

  2. 7

    違法薬物で逮捕された元NHKアナ塚本堅一さんは、依存症予防教育アドバイザーとして再出発していた

  3. 8

    大麻所持の清水尋也、保釈後も広がる波紋…水面下で進む"芋づる式逮捕"に芸能界は戦々恐々

  4. 9

    “行間”を深読みできない人が急増中…「無言の帰宅」の意味、なぜ分からないのか

  5. 10

    万博協会も大阪府も元請けも「詐欺師」…パビリオン工事費未払い被害者が実名告発