株はまだ買いなのか? 日経平均また最高値更新「年末4万5000円予想」とあおる大手証券幹部も
青天井のような株高だ。8月18日も日経平均株価は続伸。前週末比336円00銭高の4万3714円31銭をつけた。終値としての最高値更新は2営業日連続。平均株価は同12日に約1年1カ月ぶりに最高値をつけて以降、アゲアゲだ。大手証券幹部は年末までに「4万5000円くらいをみている」とあおるものの、水を差しそうなのが米国の利上げ圧力である。
円安物価高に庶民は3年超も苦しんでいるが、日銀は7月の金融政策決定会合で政策を維持。4会合連続で再利上げを見送った。それに業を煮やしたのがベッセント財務長官だ。米メディアのインタビューで米国債利回り上昇について「日本はインフレ問題を抱え、確実に日本からの波及がある」と明言。「私見だが、日銀は後手に回っており、利上げするだろう」とし、抑制策として再利上げを要求した。
ベッセント発言の裏にあるのはトランプ大統領のデタラメ政策との調整だ。看板政策の大型減税が招く財政赤字を緩和するため、関税を武器化したせいでインフレ懸念が拡大。それでFRB(米連邦準備制度理事会)に利下げを迫っている。
次回の金融政策決定会合は9月18、19日。セオリー通りであれば、金利上昇で円は買われ、上昇相場を牽引する輸出企業の株から売られかねない。