見事な“おばさん体型”にショック! 食事は1日3食か、1食か…正解はどっちなの?【日日更年期好日】
写真撮影に焦る
女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まった老化現象についてありのままに綴ります。第42話は「一日三食議論」。
【日日更年期好日】
私、自他共に認めるポチャ体型である。現代風に表現するのなら、わがままボディというのか。元々、劇的に細くなった経験はなく、なんとなくふわふわした体型のまま大人となった。趣味はダイエット、特技はリバウンドである。もう今さら痩せることも面倒だし、自信も無くなったし、誰に見せるわけでもない体なのだから、このままでいいやと思っていた。好きなものを食べて生きたい。
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が、仕事上そうも行かなくなった。数年前に上梓した『ベスト・オブ・平成ドラマ!』(青春出版社刊)を皮切りにして、一気にラジオ番組への出演が増えるようになった。おかげさまで出身地の静岡県のFM局では、準レギュラー番組もある。ラジオトークは楽しく、紙媒体などでは味わうことのできなかった、リスナーとのコミュニケーションを楽しんでいる。
ラジオだし、姿形は見えないものだと思っていたけれど、完全なる油断だった。現代のラジオにはハガキ職人なんぞおらず、メールやSNSでメッセージが届く。放送中もリスナーがXでハッシュタグを通してずっと反応をしてくれる。その声に届くように番組も放送中はスタッフがポストを続ける。電波とSNSは一体だ。そして放送中もパーソナリティーらの写真を撮り続けて、アップしていく。放送が終われば記念撮影は必須で、これもSNSに流れていく。つまり私の写真もバッシャバシャ撮られて、ありとあらゆる人たちの目に触れている。
(…まずい)
SNSにアップされる自分の写真を見るたび、見事なおばさん体型ぶりに落ち込む。同時に今までどこかに忘れ去っていた「痩せよう」といった意識がよみがえってきた。近々、生放送の出演もあるし、遅ればせながらダイエット夏の陣、開始。まずは食事面の見直しだ。酒を抜き、カロリーの高いものを控えて、バランス良く、が基本だ。これがとてつもなく難しいのだけれど。
一食か、二食か、三食か
食生活を見直していくうちに『オートファジー』というダイエット用語がちらつくようになった。約16時間、食事の時間を空けて、8時間で好きなものを食べるスタイルだ。胃を休める効果があるらしい。続けて考えていくと『一日一食論』も浮かんでくる。あくまで聞きかじった情報だけど、タレントのタモリや福山雅治、GACKT、横山裕などは一日一食を続けているらしい。満腹になれば思考が回りにくくなる現象を回避するためには、確かにいい。それならと件のダイエット方法でもあり、自己管理法が有益なのではと検索してみると、そこにはデメリットを唱える専門家や、経験者たちの意見が並ぶ。対するように絶賛する意見もイーブンにある。どんな健康法でもある事象だ。
ふと。昔、私の周辺にいる健康的な体型を維持している人たちを思い出した。以前も同じように「朝食は食べるべきかどうか」と迷い、前出の人たちに個人的アンケートを実施したことがある。彼らのほとんどは一日三食を食べるけれど、体重測定や食べた量を危惧してどこかで摂取カロリーを調整していると言っていた。空腹にはあまりしないそうだ。ちなみにこの意見も調べてみると「食べ過ぎだ」「一日三食は医学的に必要だ」と、意見真っぷたつ。これもう、どうしたら。
迷っているうちに時間は過ぎ、大それた運動をすることもなく、多少食事と酒を控えるていどで時は過ぎ、体型は変わらず、ラジオ出演が目前となった。なんと自分に対して甘いのか。でも結局はこの自制心のコントロールが、体型や健康維持の秘訣だと知る猛暑。果たして一日に対して一食か、二食か、三食か。読者の皆さまのご意見を賜りたい。まあ、そんなことをしているうちに、近所をひたすら走ってこいという話であるけれど。
(小林久乃/コラムニスト・編集者)