岩井明愛の「そこへ打つか?」の魅せる&攻めるゴルフに驚かされた
終わってみれば、2位に4打差をつけて岩井明愛が優勝した「ザ・スタンダード ポートランドクラシック」最終日は、岩井が数々の「引き出し」を見せてくれました。
まずは、「逃げない気持ち」です。象徴的だったのが2位に3打差で迎えた144ヤードの8番パー3。グリーン右サイドに池があり、ピン位置は右奥。追われる者はここで池に落とすことだけは絶対に避けたい。ショートアイアンの距離でもピンの左へ置くのがセオリーです。それでも岩井は果敢にピンを狙い手前4メートルへ。バーディーは逃したものの、その後も逃げたショットは1打もなく、終盤もピンを攻め続け、17番、18番の連続バーディーでギャラリーを沸かせました。
岩井は試合後、「自分に勝てたことがうれしかった」と言って涙した。きっと弱気になった瞬間もあったのでしょう。
5番と7番のパー5で第1打を左へ曲げたときは、後半が少し気がかりでした。試合後「セットアップとタイミングが悪かった」と語っていたように、すぐに修正できたのは、競り合ったときに曲げない打ち方を知っているからです。