エロとオカルトの意外な接点…異色の“エロ怖い”漫画でタッグ組んだエモホラーの旗手とオカルト研究家に聞く
文野紋(エモホラーの旗手)×角由紀子(オカルト研究家)
バラエティー番組やYouTubeでオカルトブームが続く中、オカルト専門サイト「TOCANA」の元編集長と気鋭の若手ホラー漫画家がタッグを組んだ。異色の“エロ怖い”漫画「トムライガール冥衣」(扶桑社)の第1巻がリリースされ話題になっている。エロとオカルトの意外な接点について聞いた。
■文野「私の周りにも性に悩んでいる人は多い」
──連載開始のきっかけは?
角 私がラジオで“エロい幽霊”がいる心霊スポットの話をしていたら、それを聴いた担当編集の方から声をかけていただきました。心霊体験はたくさんありますが、それをストーリーにしたのは初めてです。
文野 私は心霊体験は多くはないのですが、オカルトは好きだったので、声をかけていただいて始めることになりました。
──お話は、男性体験の少ない主人公の冥衣が、オカルト雑誌編集部に配属され、生前の性生活に後悔している霊たちが見えるようになり、それを鎮めるというもの。「エロチャクラ開眼!」「おイキなさい!」などのキメぜりふも印象的ですが、“性の未練”を抱えたまま死んだ幽霊は多いのですか。
角 はい。オカルトとエロは実はすごく親和性が高いんですよ。そもそも人間はエロス(生への衝動)とタナトス(死への衝動)を抱えている生き物ですし、セックスすることで神と一体化するような土着の儀式もたくさんあります。でも女性の7割が一度もオーガズムを感じたことがないというデータがあったり、セックスに未練を残したまま死んでいく例は男女問わず多いと思います。
文野 私の周りにもパートナーと性の不一致やセックスレスに悩んでいる人は多いですね。バリキャリで仕事ができるある知り合いは、仕事で疲れて帰宅して、時間もないのに、なんで毎回旦那さんの求めに応じなきゃいけないんだって悩んでいました。それで旦那さんと交渉して、コトの最中に大好きなラランドのYouTubeを見てもいいってことになったそうです(笑)。


















