日本人独特の不満とイラつきの奥底にある意外な感情「寂しさへの処方箋」平田オリザ著

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「寂しさへの処方箋」平田オリザ著

 近年、選挙のたびに民主主義の危機ともいえる事態が起きている。しかし、日本で起こっている一連の出来事の特徴は、米国のトランプ現象のような過熱でもなく、欧州で起きている排外主義のような過激さでもない点だと著者は分析する。

 日本人独特の不満とイラつきの奥底には「寂しさ」があると指摘。それは取り残されたという感覚であり、「あいつらだけがうまくやっている」という怨嗟であると。

 日本人は、日本がもはや工業立国ではないこと、そしてこれ以降成長せず長い後退戦を戦っていかなければならないこと、もはやアジア唯一の先進国ではないということを受け入れなければならないと説く。その上で社会的孤立や少子化対策など、日本の衰退を食い止めるための処方箋を芸術や文化をキーワードに示す。 (集英社 1056円)

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