専門店急増、デパ地下でも…「クラフトビール」ブーム到来
7月中旬、キリンビールが、大手4社の先陣を切ってクラフトビールの新ブランドを立ち上げ、来春から市場への本格参入を表明した。その一環として7月31日からオンラインショップ限定で新ブランドの第1弾商品「スプリングバレーブルワリー 496」(プロトタイプ、330ミリリットルワンウェイびん6本入り=3000円)の予約受注を開始。これがアッという間に売り切れた。
「5日間で4000セットが完売。予想を超える反響でした。『ニュースを見た。あれは何ですか?』といった問い合わせを何件もいただきました」(広報担当者)
CMなど宣伝はゼロ。パッケージに開発担当者のサインが手書きで入るなど、試作風のデザインが受けたのか。いずれにしろ、大手初の参入が、クラフトビールファンの購買意欲をかき立てたのは間違いない。
同社は8月下旬、第2弾としてピルスナータイプの予約を開始(数量限定、年末までに計4種を販売)する予定だ。
都心ではクラフトビールが飲める店や専門店が激増中。先週の日曜日の夕刻、地下鉄赤坂見附駅を出ると人通りはまばらだったが、東急プラザ赤坂2階には人だかりが。長野県のクラフトビールメーカーが昨年10月に出店した直営店「よなよなビアキッチン」の行列だった。「ビール=オヤジ臭い」はすでに過去のこと。丸の内や虎ノ門など専門店の前では当たり前に見られる光景なのだ。