参院選公示まで2カ月 自民の“テッパン選挙区”に異変! 東京・千葉・兵庫は大苦戦確実…複数区で共倒れ危機

公開日: 更新日:

 今夏の参院選は通常国会の会期延長がなければ、7月3日公示、20日投開票の日程で行われる見通しだ。公示まであと2カ月となったが、派閥裏金事件から続く自民党への逆風は、収まるどころか石破内閣の支持率低迷でさらなる大逆風。32ある1人区が勝敗を分ける天王山とされるが、実は自民の苦戦は複数区にも及ぶ。これまで確実に議席を維持してきたテッパン選挙区もガタガタだ。

  ◇  ◇  ◇

 今度の参院選は、定数248議席の半数の124が改選。これに欠員1を含む計125議席を争う。自公の非改選議席は75(自62、公13)あり、自公で過半数を維持するには50議席以上が必要だ。

 時事通信の調べでは、4月30日現在で315人(選挙区216人、比例代表99人)が立候補を準備中。1人区の勝敗は、乱立する野党系候補の一本化がどこまで進むのかだが、台風の目になりそうなのが、支持率野党トップでイケイケの国民民主党だ。1人区にも積極的に擁立しており、結果的に一本化が進まなければ、自民を利することになる。

 もっとも、自民は改選2議席以上の複数区でも想像以上に情勢は厳しい。「自公で50議席割れもあり得る」と自公大惨敗を予想する政治評論家の野上忠興氏は、「複数区は自民が確実に1議席を獲得する『指定席』とされてきた。しかし今回は、現職2人が共倒れする選挙区が出るかもしれない」と話す。中でも大苦戦が確実なのは、東京、千葉、兵庫だ。

■東京(改選6+欠員1)

 毎度、2議席を獲得してきた自民だが、現職の武見敬三参院会長に続く2人目がいまだ決まっていない。一方で、立憲2人、公明、共産、社民が擁立する中、国民民主が、元NHKアナウンサーを含む2人を擁立して殴り込み。石丸伸二氏率いる地域政党「再生の道」も候補者を立てた。

「自民2人目の選考は迷走しています。都議会の裏金問題もあり、都連が機能不全に陥っている。直前に都議選があるので、選挙疲れで参院選の運動量は減る。組織票の奪い合いになったら共倒れで、武見氏だって危ない」(自民関係者)

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 政治のアクセスランキング

  1. 1

    辞意固めたか、国民民主党・玉木代表…山尾志桜里vs伊藤孝恵“女の戦い”にウンザリ?

  2. 2

    石丸現象は完全消滅…都議選で自民党と並ぶ42人擁立も新党「再生の道」は壊滅危機

  3. 3

    「1人2万円現金給付」再断念は秒読みか…SNSではブーイング止まらず、世論調査でもはっきりNO

  4. 4

    進次郎農相の“JA憎し”どこまで…「古古古古米」込み20万トン再放出の“逆兵糧攻め”で宿敵つぶしに躍起

  5. 5

    山尾志桜里氏「みそぎ」の出馬会見で火に油…延々2時間半「すみません」連呼、8年前の不倫報道には“完黙”

  1. 6

    山尾志桜里氏が参院選「公認取り消し」に至るまで…玉木国民民主またポンコツぶり露呈

  2. 7

    6.22都議選どうなる? 第1党争いは都ファ「水の女帝」vs自民「コメ将軍」の様相、玉木国民には大逆風

  3. 8

    国民民主党の失速が止まらない…“山尾志桜里騒動”で参院選は連合推薦候補も共倒れ危機

  4. 9

    都議選スタート…国民民主“沈没で”「小池一派都ファvs進次郎頼り自民」のガチンコ対決勃発

  5. 10

    進次郎氏に自民党内から不安の声…お膝元の三浦市長選で推薦候補まさかの敗北、都議選応援は“諸刃の剣”に

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    横浜流星「べらぼう」ついに8%台に下落のナゼ…評価は高いのに視聴率が伴わないNHK大河のジレンマ

  4. 4

    ドジャース佐々木朗希「今季構想外」特別待遇剥奪でアリゾナ送還へ…かばい続けてきたロバーツ監督まで首捻る

  5. 5

    中日・中田翔がいよいよ崖っぷち…西武から“問題児”佐藤龍世を素行リスク覚悟で獲得の波紋

  1. 6

    元横綱白鵬が突然告白「皇帝の末裔」に角界一同“苦笑”のワケ…《本当だったらとっくに吹聴しています》

  2. 7

    元横綱白鵬 退職決定で気になる「3つの疑問」…不可解な時期、憎き照ノ富士、親方衆も首を捻る今後

  3. 8

    阿部巨人の貧打解消策はやっぱり助っ人補強…“ヤングジャイアンツと心中”の覚悟なし

  4. 9

    山本舞香は“ヤンキー”より“令嬢”がハマる?「波うららかに、めおと日和」《ふかふみコンビ》で人気急上昇

  5. 10

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも