昭和の名建築「パレスサイドビル」も姿を消すのか…保有する毎日新聞GHDが複数社に再開発打診と報道

公開日: 更新日:

 先月22日、「工期が7年遅れる」と発表されたのが、東京・渋谷のNHK放送センターの建て替え計画。東京・中野の中野サンプラザの再開発も、完成が3年遅れると報じられた。

 建築費や人件費の高騰を背景に、現在、各所で予定されている建て替えや再開発は見直しを余儀なくされている。

「大手ディベロッパーでも新規の大型再開発案件は止まっている状況です。建築費が高止まりする中、工期や将来の家賃収入が想定できず、事業収支が合わない可能性が高いと判断されているためです。既に決まっている再開発は規模縮小など計画を見直さざるをえなくなっています」(不動産アナリスト・長谷川高氏)

 そんな中、ブルームバーグが報じたのが、皇居に面した東京・竹橋のパレスサイドビルの建て替えや売却を含む再開発の可能性。毎日新聞グループホールディングスが保有し、毎日新聞東京本社が入居する同ビルは1966年に竣工。事業規模は1500億~2000億円といわれているが、再開発は実現するのか。

「築60年に迫る中、設備の老朽化、耐震上の問題から建て替えのタイミングが来ていますが、地上9階、地下6階のパレスサイドビルは、総合設計制度の利用で高層ビルに建て替えが可能です。余剰部分をホテルや事務所として貸し出すことで事業収益が得られるほか、ディベロッパーとの共同事業も考えられます。建築費の上昇や工期の点で当初計画通りにいくかは未知数です」(長谷川高氏)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景

  5. 5

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  3. 8

    三谷幸喜がスポーツ強豪校だった世田谷学園を選んだワケ 4年前に理系コースを新設した進学校

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋