著者のコラム一覧
南渕明宏昭和医科大教授

心臓血管外科専門医、医学博士。

ミスをした時、詭弁を弄する医師はなにを守ろうとしているのか

公開日: 更新日:

 医師で医療ジャーナリストの富家孝さんが面白い本を上梓しました。

それでもあなたは長生きしたいですか? 終末期医療の真実を語ろう」(KKベストブック)という題名の本です。

 これは「長生きするな、早く死ね!」という本ではなく、「長生きとは何か? という意味をしっかり考えてみましょう」という本です。

 患者さんは病院や制度の「消費者」と言えます。どういう商品を買うか、消費者としてその商品を見極めるのは当然です。

 私も病院という、医療を販売する商店に雇われている、という言い方ができるでしょう。では、商品とは何でしょう? それは「信用」です。物を売るショーバイのジョーシキです。病院の商品は「健康」かも知れませんが、ヒトは誰でもいずれ死にます。いくらカスハラが横行する現代でも、病院の受付で「病気になる前の元通りの体にしろ!」などとすごむ患者はいません。

 しかし「ざんねんな医者」もいます。手術の結果がよくないとき、詭弁を弄して「これは事故ではありません。反省点は一切ありません。予想外の合併症が起こったのです」などと説明する者です。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    ドジャース佐々木朗希「今季構想外」特別待遇剥奪でアリゾナ送還へ…かばい続けてきたロバーツ監督まで首捻る

  4. 4

    中日・中田翔がいよいよ崖っぷち…西武から“問題児”佐藤龍世を素行リスク覚悟で獲得の波紋

  5. 5

    西武は“緩い”から強い? 相内3度目「対外試合禁止」の裏側

  1. 6

    「1食228円」に国民激怒!自民・森山幹事長が言い放った一律2万円バラマキの“トンデモ根拠”

  2. 7

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  3. 8

    辞意固めたか、国民民主党・玉木代表…山尾志桜里vs伊藤孝恵“女の戦い”にウンザリ?

  4. 9

    STARTO社の新社長に名前があがった「元フジテレビ専務」の評判…一方で「キムタク社長」待望論も

  5. 10

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは