著者のコラム一覧
永田宏前長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

(8)スマートウオッチが医療の大改革を招く可能性がある

公開日: 更新日:

 血圧と心電図はまだ力不足、血糖値はまだ実用化に至っていない、というのが、スマートウオッチの現在地です。しかし、今後はAI技術の応用などさまざまな改良が進み、実用性が高まることが期待できます。

 また、血中トリグリセリド(中性脂肪)の光計測の研究が進んでいます。血糖値と同じで、中性脂肪が特異的に吸収する波長の赤外線を使って測定する方法です。そう遠くない時期に、ウオッチに搭載されるかもしれません。

 おそらく2030年代には、いまの健診でやっている基本的な検査項目の多くが、ウオッチやスマホで測れるようになるでしょう。個人レベルでの日常的な健康管理に欠かせないツールになっていくはずです。

 それだけでなく、専門的な医療にも大きな影響を与えるかもしれません。とくに血圧と心電図に注目が集まっています。

 血圧は椅子に座って呼吸を整え、カフを上腕の正しい位置に巻き、心臓と同じ高さに保ちながら、測定することになっています。日常生活では、ほとんどあり得ない状態で測定したものが「正しい血圧」で、それに基づいて高血圧の基準などが作られているのが現状です。

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