「詞と曲に隠された物語昭和歌謡の謎」合田道人著
今も歌い継がれる昭和のヒット曲に秘められた知られざるドラマを紹介する芸能エッセー。
卒業式の定番ソングとなった海援隊の「贈る言葉」(1979年)。武田鉄矢主演の人気ドラマ「3年B組金八先生」の主題歌であるが、作詞した武田によると、実は学生時代の失恋体験をもとに書いた詞だという。一方、「瀬戸の花嫁」(1972年)は、当時20歳の小柳ルミ子が「いつまでも歌っていたいから、お嫁には行かない」と話すのを聞いた恩師で作曲家の平尾昌晃が「それならルミ子を歌の中で結婚させてしまおう」とこの曲が生まれたそうだ。その他、ちあきなおみの「喝采」や石川さゆりの「天城越え」など全19曲の秘密に迫る。 (祥伝社 860円+税)