興収予測は15億円超 「アイアムアヒーロー」大人気のワケ

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 凡作揃いで毎度期待を裏切られる「人気コミックの実写映画化」だが、ついに傑作が登場だ。大泉洋主演、有村架純長澤まさみのダブルヒロインが話題の「アイアムアヒーロー」の評判がすこぶる良い。漫画原作映画には厳しい映画批評家の前田有一氏も「久々の当たり」と太鼓判を押す。

■原作ファンを唸らせた

「有名コミックの映画化に対する原作ファンの目は甘くありません。とくに邦画界は『ルパン三世』『ガッチャマン』、そして『進撃の巨人』など原作の世界観をぶち壊すような凡作ばかり量産し、そのたびに炎上騒ぎとなるのが恒例となっています。そんな中、本作はキャスト3人の魅力、監督の演出、長大な原作から的確に取捨選択した脚本など総合的なバランスがいい」

 原作は19巻で累計600万部超の、花沢健吾による同名人気漫画。過激なアクション描写と予測を裏切る展開が話題を呼び、マンガ大賞に3年連続ノミネートされたこの原作を「GANTZ」「図書館戦争」シリーズをヒットさせた佐藤信介監督が実写化した。

 大泉演じる鈴木英雄は売れない漫画家。鬱屈したその日常は、恋人が謎の狂暴化ウイルスに感染した瞬間に終わりを告げる。手当たり次第に噛みつくことで瞬く間に広がった感染は文明と社会秩序を破壊。無法地帯と化した街で主人公は偶然出会った女子高生(有村架純)を守るため、趣味のクレー射撃用の散弾銃を手に安全地帯を目指すというストーリーだ。

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