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荒川隆之薬剤師

長久堂野村病院診療支援部薬剤科科長、薬剤師。1975年、奈良県生まれ。福山大学大学院卒。広島県薬剤師会常務理事、広島県病院薬剤師会理事、日本病院薬剤師会中小病院委員会副委員長などを兼務。日本病院薬剤師会感染制御認定薬剤師、日本化学療法学会抗菌化学療法認定薬剤師といった感染症対策に関する専門資格を取得。

飲んでいる薬の影響で熱中症のリスクが高まるケースがある

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 全国各地で最高気温が35度以上の猛暑日となる日も出てきています。夏になると、毎年必ず耳にする「熱中症」。でも実際、どんな症状で、どう対応すればいいのか……あいまいな方も少なくないのではないでしょうか? 命に関わることもあるからこそ、あらためて正しい知識でこの夏を乗り切っていただきたいと思います。

 熱中症は、高温多湿の環境下で体温調節がうまくいかなくなり、体内に熱がこもってしまう状態のことです。屋外だけでなく、室内でも、特に高齢者や小児、持病を抱える方は要注意。実際、熱中症で救急搬送される人の5割以上は65歳以上という報告もあります。

 初期症状は、めまい、立ちくらみ、だるさ、筋肉のけいれん、吐き気など。進行すると、意識障害やけいれん、最悪の場合は命に関わることもあります。「なんか変だな」と思った時点で、すぐに涼しい場所へ移動し、水分と塩分(電解質)を補給することが大切です。水分と塩分を効率よく摂取できる飲料としては経口補水液(ORS)がよく知られています。

 また、熱中症の予防は「こまめな水分補給」だけではありません。室温の管理(エアコンを適切に使う)、日差しを避ける服装、無理な運動を避けるなど、生活習慣の中でリスクを減らす工夫も重要です。特に高齢の方は喉の渇きを感じにくいため、「渇いてから飲む」では遅いこともあります。

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