「佐川町立図書館さくと」(高知県高岡郡)書架、中庭…牧野富太郎がいっぱい
高知県中西部にある佐川町は、植物学者・牧野富太郎の出身地として知られる。彼をモデルにした2023年の朝ドラ「らんまん」の舞台で、町内には「司牡丹」の酒蔵もある。
そんな佐川町に24年12月、「佐川町立図書館さくと」がオープンした。
「以前の図書館は老朽化し、しかも狭かった。それで文教のまちにふさわしい図書館にしようと、町民約4200人の署名が集まり、足かけ12年かけて誕生したのです」
と、館長の青木美珠さんがこう続ける。
「建物は平屋建て。高知の激しい風雨に耐えられるような深い軒、周囲の山々に呼応するような、なだらかな屋根が特徴です。館内中央には12センチ×24センチ、長さ9メートルの大黒柱が8本。屋根や書架の木枠には高知県産のひのきが使われていて、エントランスをくぐると、さわやかな木の香りがします。エントランスのすぐ前の中庭にはワカキノサクラ、バイカオウレン、サカワサイシンなど牧野富太郎が命名した植物が植えられています」