最新回の朝ドラ「あんぱん」ウラの見所~『あんぱん』のど自慢といえば「ひよっこ」有村架純を思い出す。メイコが歌うのはどの歌なのか?
第14週「幸福よ、どこにいる」#69
【朝ドラのツボ!】
夕刊の話がなくなり、時間を持て余すのぶ(今田美桜)だったが、夕刊の代わりに月刊誌を出せることに。岩清水(倉悠貴)と歓喜するのぶのもとに、メイコ(原菜乃華)が家出したとの連絡が入る。
打ち合わせをするも身が入らないのぶ。見かねた東海林(津田健次郎)は、家出人の取材に行ってこいと言う。
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【本日のツボ】
いろいろと衝撃な事実が発覚
※※以下、ネタバレあります※※
「夕刊の話がなくなり、のぶたちは時間を持て余していました」と林田アナのナレーション。デスクでぽけーっとするのぶに、取材から帰ってきた岩清水は「取材するところものうなってきましたね。社会部の連中からは相変わらずのけもんにされるし」とぼやきます。
「遊軍って聞こえはえいがですけど、このままクビになるらあてことは」とのぶ。「さすがにそれはないがやないですか……多分」と岩清水。
「岩清水さんは主任の片腕ですけんど、うちは猫の手えながすき」とのぶに言われて、「僕も3ヶ月前に入社したばっかりですき」と。
いろいろ衝撃でした。まず、東海林は部長でも課長でもなく、主任だということ。そして、東海林の相棒かと思っていた岩清水が入社3ヶ月目のぺえぺえということが発覚しました。
「つまり、この部署は寄せ集めってことです」などと言っていましたが、猫の手も借りたいほど忙しい新聞社に、なぜ寄せ集め部署があるのか、やっぱりわかりません。
そうこうしていると、東海林が入ってきて、「編集長と呼べ。俺は編集長やきにゃあ。夕刊の代わりに月刊誌を出せることになった」と。大喜びするのぶと岩清水。発刊は3か月後だそうです。
メイコの家出
一方、朝田家では、「のど自慢」に出たいと夢見るメイコが、釜じい(吉田鋼太郎)や羽多子(江口のりこ)に反対され、家出をします。東京に行くと言ってたはずのメイコが行き着いたのは、のぶの家でした。
のぶを前に、「のど自慢」に出たいと語るメイコ。お金はくらばあ(浅田美代子)が出してくれたと言う。くらばあは映画が好きで銀幕のスターを夢見たことがあり、自分の夢をメイコに託したとのことだ。
写真を撮られたら「魂がとられる」と嫌がっていたくらばあが、活動写真に憧れていたというのも奇妙な話ですが……。
それはともかく、「うち戦争のせいにするのはいやや。日本が負けたきってうちまで負けてしまうがはいやや。何かに挑戦してみそっかすの自分を変えたい。いっぺんでえいき心が震えるようなことをしてみたいがよ」というメイコの訴えは、心に響くものがありました。
高知で働いて、東京へ行く軍資金を貯めるというメイコ。のぶの家で一緒に暮らすことで、メイコの出番が増えるのは朗報です。
ところで、朝ドラで「のど自慢」といえば、有村架純がヒロインをつとめた「ひよっこ」の最終回が思い出されます。「家族みんなで歌自慢」という番組で、歌ったのは坂本九の「涙くんさよなら」でした。メイコはやっぱり「リンゴの歌」でしょうか。
海岸で歌った「椰子の実」もありましたね。そうそう。あんぱんを売りながら、「♪みんながにっこりあんこのパン」という謎の歌も歌っていたような……。メイコの夢が叶いますように。
(桧山珠美/TVコラムニスト)