【アジ】今が旬! 脳卒中や貧血予防に役立ち、朝に食べたい
アジは縄文時代から日本人に愛されてきた青背の魚です。平安時代の法典「延喜式」には神への供え物として記され、江戸時代の書物「本朝食鑑」でも美味と絶賛されています。また、世界の温帯・熱帯海域でも広く漁獲され、食用とされているのも特徴です。
その名前は、その味の良さに由来するという説が有力です。江戸中期の儒学者・新井白石も「アジとは味なり、その味の美なるものをいう」と語源辞典に記しています。一方、漢字「鯵」の「参」はアジが群れで集まる習性に由来するとの説もあります。
そんなアジには、良質なタンパク質に加え、DHAやEPAなどのオメガ3脂肪酸が多く含まれています。これらは血中コレステロールや中性脂肪を減らし、動脈硬化や脳卒中の予防に役立つと報告されている栄養素。さらに、吸収の良い鉄分(ヘム鉄)やビタミンDなども含まれ、貧血予防や骨の健康維持にも効果的です。
時間栄養学の観点から見ると、魚油に含まれるDHA・EPAの脂質代謝改善効果は朝の摂取で高まり、夕方に取るより血液や肝臓の中性脂肪が多く減少することが確認されています。体内時計をリセットする栄養素としてもDHA・EPAは有効であることがわかっており、朝食にアジを取り入れるのは理にかなった選択といえるでしょう。