映画「ひとくず」が異例のロングラン! 低予算で“虐待問題”を描き切った上西雄大監督の執念

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 児童虐待や育児放棄をテーマに描いた映画「ひとくず」が異例のロングラン、ロングヒットとなっている。2020年3月に公開されてから口コミでジワジワと評判が広がり、動員は3万6000人を突破した。

 映画は犯罪者の金田が強盗に入った家で、母親の恋人から虐待を受け、母親からは育児放棄されている少女・鞠と出会ったことから始まる。製作費は500万円程度の低予算でありながら国内外でも高い評価を受け、ミラノ国際映画祭で最優秀作品賞にも選ばれた。監督、脚本、主演を務めた上西雄大氏(57)にヒットの背景を聞いた。

「フリーで児童相談所、教育センターなどで嘱託医をされている楠部知子先生の『虐待に対する最大の抑止は、世間が関心を持つことです』という言葉でいろいろ考えさせられ生まれたのが『ひとくず』という映画です。ドキュメンタリー的に撮ってしまうと、どこか遠くの世界で起こっていることのように受け取られてしまう可能性もありますし、啓蒙映画というのは残りにくい。『虐待』を入り口にはしていますが、あえてエンタメに昇華しなければ、真の問題提起にならないと思いましたし、見ていてただつらいだけの物語にしないように意識しました」

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