病床から見えるさまざまな家族の形…なぜ政府は虚構モデルに執着するのか
手術を受ける患者さんに医者の権限を利用して家族構成を根掘り葉掘り尋ねます(患者さんと向きあって治療するには、必要なことでもあります)。
「いま、ご家族とお住まいですか?」
「いいえ、1人です」
80歳以上の方で1人暮らしの方が目立ちます(もちろん、トクリュウにこの手の情報を売っているわけではありません! 念のため。でも皆さん注意した方がいいですよ! 医者もいろいろですから)。
「お子さんは?」
「息子がいたけど、いないようなもんです。男の子はあてになりませんから」
病院の看護師にはシングルマザーが目立ちます。「ダンナ、くびにしました!」はふつうのこと? 性別で判断するのは良くない時代ですが、医療の現場では男性の生物学的資質が圧倒的にディスられる傾向が随所に見られます。
こんなふうに「家族の傾向」について、いくつかの「一般論」は導き出せるかもしれませんが、実際の「家族」は、それぞれです。現代の日本社会の家族構成はこういった傾向がある、などとは決して一概には言えません。