ドジャース大谷「自己最速164キロ」に落とし穴…球速にこだわる“2度手術の右肘”は耐えられるのか

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 手術明け3戦目に自己最速の164キロをマークしたのが大谷翔平(30=ドジャース)だ。

 日本時間29日のロイヤルズ戦に先発、2回を投げて1安打無失点に抑えた。

 仰天すべきはその球速だ。初回1安打1四球で1死一、二塁とされると、4番・パスクアンティノには3球続けて160キロ超えの速球。2ストライクからメジャーで自己最速の101.7マイル(約164キロ)のストレートを投げて二ゴロ併殺に仕留めたのだ。この日投じた10球の直球のうち、実に半分の5球が160キロ超だった。

「102マイルまでは予想していなかった。キャリア最速だと思うが、アドレナリンによるものと感じる。2イニング限定で失点は避けたいという思いもあったと思う。そういった要素の組み合わせで102マイルが出たのではないか」

 試合後のロバーツ監督はこう言って目を白黒させた。

 右肘靱帯修復手術から復帰して球速がアップする投手は珍しくない。リハビリやトレーニングの過程で患部の周囲の筋肉を強化したり、新たにフォームをつくり直したりの技術的な改良が原因といわれる。そういった意味で大谷が投手として進化したのは疑いようのない事実とはいえ、不安もある。「登板後の状態が良好であることを願うばかり」とロバーツ監督が言うように、いわばリハビリの過程で160キロ超の速球を連発、自己最速の164キロをマークした反動だ。

 この点について試合後の大谷はこう言った。

「(球速を)出しにはいっていないので。ランナーがたまってきて、どうしても1本打たれたくないという気持ちになると、それなりの球速帯になってしまっている感じ。そこまで(球速を)上げなくてもいいと思う自分と、ゲームの中で先制点をあげたくない気持ちのバランスかなと思う」

 本人が「(球速は)自然に上がってしまっている」というのだから、「先制されたくない」との思いが「そこまで球速を上げなくてもいい」という気持ちに勝っていたのだろう。

 大谷は肘に最も負荷をかけるのは変化球を投げる際の腕のひねりより何より、球速だと考えている。

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