「災疫の季節」中山七里著

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「災疫の季節」中山七里著

 時は2021年。新型コロナウイルスが蔓延する中、「週刊春潮」では、他社同様に反ワクチンキャンペーンを張り、売り上げを伸ばす。ワクチン不要論や陰謀説まで不安をあおる記事に、副編集長の志賀は異を唱えるが、編集方針は覆ることはなかった。

 そんな中、志賀は高校の同級生で医師の伊達に呼びだされ記事の内容を責められる一方、病院に乗り込んで反ワクのビラをまいた人物を捜してほしいと頼まれる。と、志賀は取材で訪れた先で反ワク団体「阿神儀会」と遭遇、そのメンバーの中に伊達が捜していた人物を見つける。やがて「阿神儀会」はコロナワクチン接種会場となった伊達の病院に乱入。騒ぎが収まりかけた頃に、リーダー格の男の死体が薬品保管庫で発見された。伊達が乱行を止めようと追いかけた男だった。

 コロナ禍の閉塞した日常の中で生み出した闇を描く社会派ミステリー。

(角川春樹事務所 1870円)


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