市川猿之助はジャニー喜多川と同じだったのか、それとも伊丹十三か?

公開日: 更新日:

「おまえはこれまで何人殺した!」

 私が「週刊現代」編集長時代、記事のことでトラブっていたヤクザの組長が編集部に怒鳴り込んできて、私に投げつけた言葉である。私に思い当たることはなかった。だが、心に突き刺さる一言であった。週刊誌をやっている人間は毎週書き飛ばして終わりだが、その中の数行が、書かれた人間を死の淵にまで追い込んでしまったことがあったかもしれない。

 その後の1997年12月、映画「ミンボーの女」などの監督である伊丹十三がマンションから飛び降りて亡くなった。ワープロで打った遺書のようなものがあり、「身をもって潔白を証明します」と書いてあった。

 写真週刊誌「FLASH」が、伊丹のSMクラブ通いや不倫疑惑を報じた直後だったため、「抗議の自殺」ではないかと取り沙汰された。だが、立川談志は私に「不倫ぐらいで、あいつは自殺しないよ」と否定した。

 当時、伊丹は宗教団体と暴力団をテーマにした映画をつくるため取材していた。それに怒った某組長が手下を使って殺したのではないかという説も根強くあった。真相はいまだ謎のままである。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    高市政権マッ青! 連立の“急所”維新「藤田ショック」は幕引き不能…橋下徹氏の“連続口撃”が追い打ち

  4. 4

    YouTuber「はらぺこツインズ」は"即入院"に"激変"のギャル曽根…大食いタレントの健康被害と需要

  5. 5

    クマと遭遇しない安全な紅葉スポットはどこにある? 人気の観光イベントも続々中止

  1. 6

    和田アキ子が明かした「57年間給料制」の内訳と若手タレントたちが仰天した“特別待遇”列伝

  2. 7

    藤川阪神で加速する恐怖政治…2コーチの退団、異動は“ケンカ別れ”だった

  3. 8

    阪神・才木浩人が今オフメジャー行きに球団「NO」で…佐藤輝明の来オフ米挑戦に大きな暗雲

  4. 9

    「渡鬼」降板、病魔と闘った山岡久乃

  5. 10

    元大食い女王・赤阪尊子さん 還暦を越えて“食欲”に変化が