ワイセツ事件で無罪放免になった荒木一郎

公開日: 更新日:

「歌手としても俳優としても上り調子にあり、態度が生意気と思われていただけに、週刊誌はここぞとばかりにこき下ろした」(元芸能記者)

 自身が作詞・作曲して歌った「空に星があるように」「今夜は踊ろう」「いとしのマックス」などが立て続けにヒット。映画でも新人男優賞を受賞するなど、まさに日の出の勢い。そんな絶頂期に落とし穴が待っていたのだった。

 批判の矛先は母親で文学座の看板女優の荒木道子にまで向けられた。荒木が事件を起こしたのは息子を溺愛し、甘やかして育てたのが原因と書き立てた。道子が外を歩いていると見知らぬ人からいきなりツバを吐きかけられる目にも遭った。

 無罪放免されたとはいえ、事件の後遺症は大きかった。荒木は映画「愛奴」から降ろされ、テレビの歌番組からも追放された。数年にわたって仕事が激減した。

 一番の痛恨事は夫人から離婚を突きつけられたことだった。夫人は榊ひろみという芸名で活躍していた元女優。NHKドラマの共演をきっかけに周囲の反対を押し切って結婚した恋女房だが、事件から半年後の8月、置き手紙を残し、1歳3カ月の長男を連れて家を出てしまった。それから2人が戻ってくることはなかった。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 2

    農水省ゴリ押し「おこめ券」は完全失速…鈴木農相も「食料品全般に使える」とコメ高騰対策から逸脱の本末転倒

  3. 3

    TBS「ザ・ロイヤルファミリー」はロケ地巡礼も大盛り上がり

  4. 4

    維新の政権しがみつき戦略は破綻確実…定数削減を「改革のセンターピン」とイキった吉村代表ダサすぎる発言後退

  5. 5

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  1. 6

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  2. 7

    粗品「THE W」での“爆弾発言”が物議…「1秒も面白くなかった」「レベルの低い大会だった」「間違ったお笑い」

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  5. 10

    巨人阿部監督の“育成放棄宣言”に選手とファン絶望…ベテラン偏重、補強優先はもうウンザリ