破門宣告23回は落語界随一 三遊亭好楽“酒のしくじり”伝説

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 さすがの師匠も目を剥きました。「バカ野郎ー!」って、即破門。そうしたら、ウチのおふくろが耳を揃えて師匠に返してくれたんです。それで後日、破門は取り消しになりましたが、警察官だった親父はアタシが6つの時に亡くなって、母親ひとりで6番目のアタシを含め8人兄弟を育ててましたからね。貧乏も貧乏。それなのに、どこで工面したものやらねえ……。

 それで少しは懲りたか、といえば、しばらくするとまた飲み歩いてるんですから、ホント、困ったもので。

 その頃は1日1升なんて当たり前。1年365日、休肝日なんてないですよ。おまけに「落語家にアテなんかいるか」って、ずっと塩をなめて酒ばかり飲んでるもんだから、二つ目になり、所帯を持ってから、急性肝炎になっちゃった。医者には「若いから急性肝炎で済んだけど、トシとってから黄疸が出たらおしまいだよ」って。それからですね。料理も食べるようになったのは。

 今も酒は切れないですよ。弟子たちと仕事前に昼風呂して飲むビールは最高です。噺家に酒はつきもの。良くも悪くもアタシとは切れない仲ですね。

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