人間は「自分はもう変わらないだろう」という錯覚に陥りやすい
「自分の性格や価値観はもう変わらない」。そんなことを思っている方は多いのではないでしょうか? ハーバード大学のギルバートを含む3人の研究者が2013年に発表した研究は、そんな考え方に一石を投じる結論を導き出しています。
研究チームは、18歳から68歳までの1万9000人以上の人たちを集めた上で、被験者を2つのグループに分けて、次のような質問をしました。
①「過去振り返りグループ」には、10年前の自分の「性格」「価値観」「好み」はどうだったか? といったことを質問する。
②「未来予想グループ」には、10年後の自分の「性格」「価値観」「好み」はどうなると思うか? といったことを質問する。
そして、性格診断テストに答えてもらったり、自分が大切にしている考え方をランク付けしたり、「好きな食べ物」「好きな音楽」「友人」などが10年前と違うか(あるいは10年後には違うものになっていると思うか)を答えてもらいました。
その結果、10代の若者から60代の年配者まで、すべての年代で、「過去の10年間で自分は大きく変わった」と認めているのに対して、「これからの10年間では自分はあまり変わらないだろう」と予想したことが分かったというのです。20歳だろうが50歳だろうが、「今の自分が最終形態(完成形)であり、これからの人生で今の性格や好みがそのまま続く」と思い込む──こうしたマインドを、ギルバートらは「歴史の終わり錯覚(End-of-history illusion)」と名付けています。


















