注目集める「原始反射」…指を強く握り返すのは認知症の前兆?
認知症の原因となる脳の変化は、10年以上前から少しずつ起こっていると考えられています。物忘れなどの症状がはっきり出てきた時点では、実際には脳の異常はかなり進行しているのです。
認知症の治療は、なるべく早く開始した方が有効性が高いと考えられています。それでは、発症する前に認知症を予想するような方法はないのでしょうか? いくつかの兆候が、認知症のリスクと関連があると考えられています。そのうちのひとつが、赤ちゃんの時にあって成長と共に消失する「反射」が、年齢を重ねてから再び出現することです。これを「原始反射」と呼んでいます。
たとえば、赤ちゃんの手のひらに指で触れると、赤ちゃんはその指を無意識に握り返します。
また、唇に指で軽く触れると、お乳を吸うようにその指を吸い込もうとします。こうしたいくつかの反射が、原始反射と呼ばれているのです。
今年の米国医師会関連の医学誌に、この原始反射の出現と、認知症リスクとの関連を検証した論文が掲載されました。イギリスの専門施設で、認知症を発症していない70歳以上の873人の高齢者を調査したところ、認知機能に異常のない人でも、8.8%には2種類以上の原始反射が認められ、原始反射があると、ない場合と比較して、その後に認知症になるリスクが78%も増加していたのです。
原始反射が出現することは、認知症の前兆なのかもしれません。



















