倫理規程違反か 加計側が内閣府の特区担当を“アゴ足接待”
加計学園にとって、やはり安倍政権は特別な存在だったに違いない。14日の衆院予算委で、内閣府の特区担当者が今治市役所に出張した際、学園から“厚遇”されていた新たな事実が浮き彫りになった。担当者が加計グループの岡山理科大に立ち寄った後、市役所に至るまでの道のりを学園の車で送迎してもらっていたというのだ。
国会で明らかになったのは、特区担当の藤原豊前内閣府審議官が2015年8月6日、岡山理科大のある岡山市から獣医学部が新設された今治市までの約150キロを加計学園側の車で移動していたのではないか――という疑いだ。
国家公務員の倫理規程によると、利害関係者を訪問する際の送迎は禁じられている。ただし、「出張先から移動先までの交通事情」や、「利害関係者が日常的に利用する社用車(を使う)」といった場合に限り、送迎を例外として認めているという。
だが、日刊ゲンダイが当日の「交通状況」を調べると、山陽新幹線については「10分以上の大幅な遅れは生じなかった」(JR西日本新幹線管理本部)といい、「しまなみ今治管理センター」も「道路状況が混乱した事実はない」と回答。電車も道もスムーズで何ら特別な事情もない状況で、藤原審議官が学園側の車で送ってもらったのは、倫理規程違反の可能性が高い。