「八九六四」安田峰俊著

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 1989年6月4日に起こった天安門事件を著者が追うことになったのは、当時浪人生だった郭定京(仮名)の「君は六四を知っているか?」という一言がきっかけだった。郭はデモに参加したが、前のほうにいた学生たちが連行されるのを見てあわてて逃げた。未来を担う若者を無残に殺すような政権が続くはずはないと思ったが、祖国は目覚めない。今、民主化デモが起きても「たぶん行かない」と答えた。

 学生リーダーのひとりだったウアルカイシは、義務は「社会に対して負うもの」であり、責任は「自分に対して負うもの」だと説明し、「我々はすでに義務を果たした」と言っても誰も批判できないと語った。

 天安門事件に関わった人たちを追った鮮烈なルポルタージュ。

(KADOKAWA 1700円+税)

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