「正義の申し子」染井為人著
引きこもり中の純は、「ジョン」と名乗るカリスマユーチューバー。ある日、コスパ総合調査の森口という人物から、エロ系の動画サイトの利用料の請求メールが届いた。悪徳請求業者だと気づいた純は、森口に電話をかける。9万7000円の請求に対して、「……2000円ならなんとか」と答えると、森口は急に関西弁になり、怒鳴りだす。純は、コンビニのATMで送金すると見せかけ、最後にユーチューブで中継していたことをばらして森口をおちょくる。
ある日、純のスマホに森口から電話がかかってきた。草の根を分けてでも捜し出すから「首洗って待っとれ」と。
出会うはずのなかった2人がトラブルを巻き起こすおかしなエンタメ小説。
(KADOKAWA 1500円+税)