「講座社会人教授入門」松野弘著
日本の大学教授には法的な資格要件がない。だから、課程博士号を持っていなくても学位に相当する研究業績と教育経験があれば、その大学の採用基準で大学教員になれる。1990年代半ばには大学設置基準が緩和されたため、社会人教授の大量採用が可能になった。社会人が大学教授になるためには、大学に評価されるような実績を蓄積しておくことが必要だ。社会人教授は中央省庁などの行政系、マスコミも含む企業系、NPOなどの非営利組織系出身が多い。本書にも、ジャスコ(現イオン)在職中に社会人学生として神戸大学で経営学の博士学位を取得して、後に神戸大学の准教授に採用された人物の事例などが紹介されている。
社会人教授を目指す人にオススメの一冊。
(ミネルヴァ書房 2200円+税)