山崎豊子の遺稿「完結」「映像化」 カギ握る“右腕”秘書とは?
さる出版関係者がこう明かす。
「野上さんは山崎先生の肉体であり頭脳の一部。全幅の信頼をおかれ、彼女もそれに応えた。山崎イズムを継承できる唯一の存在です。特に先生が車椅子生活を余儀なくされた5年前からは、取材に関するほとんどのデスク業務をひとりで担っていました。週刊新潮で連載中の『約束の海』では取材チームの陣頭指揮を執っていて、3部構成の予定だった同作も、すでに2部まで取材は終了しているそうです。先生の原稿が出来上がっているのは第1部までですが、続きを望む読者からの声が高まれば、故人の衣鉢をただ一人継ぐ野上さんの“プロデュース”で脱稿も夢ではないかもしれません」
ドラえもんやサザエさんのように著者亡きあとも続く作品もある。半世紀を共に闘った“右腕”の手で遺稿が書籍になり、また映像になるなら世の山崎ファンにとって、これ以上うれしいニュースはないが。