デマ拡散に政治家が加担、都の助成金も打ち切りに「Colabo攻撃 暴走するネット社会とミソジニー」仁藤夢乃編著

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「Colabo攻撃 暴走するネット社会とミソジニー」仁藤夢乃編著

 2011年の東日本大震災の際、被災地を訪れた編著者の仁藤は、保護された里親のもとで虐待されたり、性売買業者に取り込まれるなど、孤立した少女たちが搾取や暴力に巻き込まれていく現状を目の当たりにする。彼女らの声を聞き、人脈の輪を広げながら、同年5月に仲間たちと一緒に立ち上げたのがColaboだ。目指すのは「すべての少女が『衣食住』と『関係性』を持ち、困難を抱える少女が暴力を受けたり搾取に行きつかなくてよい社会」。

 以後、新宿・歌舞伎町を拠点に、夜の街をさまよう少女たちに声をかけ、アウトリーチや10代無料の夜カフェの開催、シェルターでの保護や宿泊支援、当事者たちによる自助グループの活動、支援者養成研修、政策提言など多彩な活動を行っている。

 Colaboは設立当初から性売買業者らによる嫌がらせを受けていたが、22年にSNS上で激しい誹謗中傷にさらされる。

 仁藤が少女を性的な表象としたキャラクターについて批判したことに対し、キャラクターのファンである暇空茜という人物が噛み付き、東京都からの助成金を不正受給している、10代の女の子をタコ部屋に住まわせて生活保護の不正受給をさせている等々(これらはすべて事実無根と裁判所に認定された)のデマを拡散する。問題はこの暇空のデマに多くの人間が乗ってColaboへの攻撃をより加速していったことだ。

 本書はその攻撃の事実経過とそれが広範に及ぼした影響を確かな記録をもとに跡づけている。攻撃に加担した者の中には現役の政治家もおり、東京都も触らぬ神にたたりなしとばかりに助成を打ち切り、大手マスコミも報道に及び腰だったことも明かされている。

 その根底には日本社会の根強いミソジニー(女性嫌悪・女性蔑視)の思想があることも強調され、Colaboのような運動が存続できることこそが真の民主主義社会の証しだということを強く突きつけてくる。 〈狸〉

(地平社2200円)

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