「付き人のようにそばに」 秋野太作が語る故・渥美清との17年

公開日: 更新日:

 それを見るに見かねたのでしょう、ある屋外ロケの際、渥美さんが私の後ろに立って祝詞をあげるような節回しで、「テキドノォ センストォ リカイリョクヲ モッテェ ナガレルヨウニィ ナガレルヨウニィ」と誰に言うわけでもなく歌ったのです。

「適度のセンスと理解力を持って 流れるように流れるように」。真意は「気楽におやりよ」。それがわかった途端、次の演技からうまくやれたのですから不思議です。

■下町生まれでウマが合い…

 次にご一緒したのが1年後のフジテレビ版「男はつらいよ」。寅次郎のような香具師に憧れる青年「川又登」役です。その後、立て続けに3本のドラマで共演し、69年8月公開の映画「男はつらいよ」では同じく登役をいただき、第10作「男はつらいよ 寅次郎夢枕」(72年)まで、まるで付き人のようにそばにおりました。

 実は15歳年上の渥美さんと私は同じ東京・上野の下谷車坂(現在の台東区役所付近)生まれ。もちろん直接の接点はないのですが、独特の下町風情や人情の機微、いなせな心意気……そんな生まれついての“匂い”が似ていたのか、お互いに口に出さずとも理解し合うことができて、すごくウマが合ったんですね。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    『スマスロ ミリオンゴッド』が4月に登場 史上最高の射幸性を誇った初代『ミリオンゴッド』の伝説

  2. 2

    侍J投手コーチに飛び交う悪評「データを扱えない」 “構造的欠陥”も相まり大いなる不安

  3. 3

    WBC惨敗は必然だった!井端監督の傲慢姿勢が招いたブルペン崩壊【総集編】

  4. 4

    元プロ野球選手の九州国際大付・楠城祐介監督に聞いた「給料」「世襲の損得」「指導法」

  5. 5

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  1. 6

    高市首相が今上陛下を「こんじょうへいか」と呼んだのは「不敬」なのか?

  2. 7

    自民党からボロクソに言われ始めた玉木・国民民主…無理な要求ばかりで「おかわり君」「おねだりキャバ嬢」

  3. 8

    パチスロファンからは辛辣な声も多数…『スマスロ 北斗の拳 転生の章2』は本当に“期待外れ”だったのか

  4. 9

    元タカラジェンヌは人材の宝庫か? 礼真琴は「新しい地図」入りして原発ドラマで活躍

  5. 10

    「ノーバント宣言反故」の直後に大事件…伊原監督にメンツを潰され、抑えきれない怒りが湧いた