著者のコラム一覧
本多正識漫才作家

1958年、大阪府生まれ。漫才作家。オール阪神・巨人の漫才台本をはじめ、テレビ、ラジオ、新喜劇などの台本を執筆。また吉本NSCの名物講師で、1万人以上の芸人志望生を指導。「素顔の岡村隆史」(ヨシモトブックス)、「笑おうね生きようね いじめられ体験乗り越えて」(小学館)などの著書がある。新著「1秒で答えをつくる力──お笑い芸人が学ぶ『切り返し』のプロになる48の技術」(ダイヤモンド社)が発売中。

ケンドーコバヤシの礼儀正しさ…バイクを止めわざわざ挨拶

公開日: 更新日:

 そこからピン芸人になり、頭角を現し、現在に至っています。

 もう長らく会っていませんが、ケンコバ君を忘れることができない出来事がありました。

 卒業後、まだ大阪で活動していた頃に、あるテレビ局の前で信号待ちをしていた時のこと、車道が青信号にもかかわらず、バイクが私の前で急停車。黒ずくめでフルフェースのイカツイ男がバイクから降りて私に向かってきたのです。

 一瞬、イチャモンでもつけられるのかと身の危険を感じましたが、その男はヘルメットを脱いで直立不動で「おはようございます。ごぶさたしてます」と深々と頭を下げて挨拶してきたので二度ビックリ!

 それが数年間会っていなかったケンコバ君でした。信号が変わらない間の短い会話で何を話したのか覚えていませんが、話が終わるとまた直立不動で「失礼します!」と頭を下げてバイクにまたがり走り去っていきました。

 こちらはまったく彼に気づく状況でもなく、そのまま通り過ぎてもよかったものを、私を見つけてわざわざ止まって、バイクから降りてきてくれたことに驚き、うれしかったことを今でもはっきり覚えています。

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