大関復帰の安青錦 “強行出場”の収穫と代償…「少なくとも夏巡業は厳しい」の見立ても
困難を乗り越え、初の偉業を達成した。
名古屋場所で自身3度目の賜杯を抱いた関脇安青錦(22)。26日の千秋楽は接戦に次ぐ接戦だった。
本割では3敗の関脇熱海富士と対戦し、一方的に押し出されて3敗目。大関霧島も3敗をキープし、昨年1月場所以来となる3力士の巴戦が決定した。
クジの結果、最初に対戦したのは熱海富士と霧島。熱海富士がこれに勝利すると、負傷を抱える左足を気にしながら安青錦が土俵に上がった。本割ではあっけなく敗れたものの、左で前まわしを掴むと執念の寄り切り。続く霧島には低い前傾姿勢で頭をつける、得意の形で寄り切った。
安青錦はカド番だった先場所をケガで全休し、大関から陥落。直後の場所で2ケタ勝利すれば復帰できる“大関特例”で返り咲いた力士は過去7例。しかし、優勝でその条件をクリアしたのは安青錦が史上初となった。
インタビューでは「やり切ったなって感じです」と話すと、「師匠(安治川親方=元関脇安美錦)と話して、10番じゃなくて優勝を目指してやろう、と。ケガをして関脇に落ちて、自分自身悔しさはあった。でも、『ここで終わる人間じゃない』という思いが強かった」と続けた。
安青錦は今年3月から5月にかけて左足を痛め、先場所は全休。今場所も左足にテーピングを施し、8日目の19日には左足の爪が浮いて出血した。角界では「2ケタ勝ったら休場するのでは」と言われながら、千秋楽の「1日3番」という試練までも乗り切った。
ある角界OBは「これまでとは違う取り口が奏功した」と、こう続ける。


















