「時代と寝た男」加納典明(15)「娘には甘かったけど、双子の息子たちにはシビアに接した」
小説、ノンフィクションの両ジャンルで活躍する作家・増田俊也氏による新連載がスタートしました。各界レジェンドの一代記をディープなロングインタビューによって届ける口述クロニクル。第1弾は写真家の加納典明氏です。
◇ ◇ ◇
増田「典明さんの子供さんたちも楽しんでましたか。向こうの暮らしを」
加納「うん。子供だからやっぱり俺とは楽しみ方が違うよね。あと俺は女の子にはとても優しくて、後々アメリカにも行かせたりして好きにやらしたけど、双子の男の子にはシビアだったね。ときどきひっぱたいたりもした」
増田「それは東京にいるときから?」
加納「東京にいるときは忙しくて、あんまり子供の表情を見るなんてことはなかったですね。王国に行ってから交流というか、そういう余裕も出てきた。子供の面倒は女房任せだったのは相変わらずで、俺はほとんど外にいたけども。でも、やっぱり王国に行って少し余裕が出てきて子供の顔見るのは楽しかった。成長の横顔見たり、彼女や彼らの喜怒哀楽も楽しかったし」