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大竹聡ライター

1963年、東京都生まれ。早稲田大学第二文学部卒業後、出版社、広告代理店、編集プロダクションなどを経てフリーに。2002年には仲間と共にミニコミ誌「酒とつまみ」を創刊した。主な著書に「酒呑まれ」「ずぶ六の四季」「レモンサワー」「五〇年酒場へ行こう」「最高の日本酒」「多摩川飲み下り」「酒場とコロナ」など。酒、酒場にまつわるエッセイ、レポート、小説などを執筆。月刊誌「あまから手帖」にて関西のバーについてのエッセイ「クロージング・タイム」を、マネーポストWEBにて「大竹聡の昼酒御免!」を連載中。

(26)神戸三宮の小舟

公開日: 更新日:

 関西の食雑誌「あまから手帖」で、京都、大阪、神戸のバーを巡っている。3年半の連載で、40軒ほどのバーを訪ねてきた。京都、大阪、神戸それぞれに、行けば必ず寄りたい店がある。

 神戸三宮の「ル バトー」はその1軒だ。女性バーテンダーが一人で切り盛りする小さなバーで、店名はフランス語で船を意味する。店のコースターには、神戸の港を漂う帆をかけた小舟が描かれている。

 三宮はバーの密集地で、何度足を運んでも、そのたびに新しい店に遭遇する。そして、どの店にも個性があり、居心地がよく、洒落ている。こんな街、日本全国に、ここしかないと思う。だから飽きない。取材に出向くたびに、新しい店を知る喜びがある。

「ル バトー」の主は、「ベンネヴィス」というシングルモルトにほれ込んでいて、店にさまざまな「ベンネヴィス」を揃えるだけにとどまらず、いつぞやは、イギリス最高峰のベンネヴィス山に登ってきた。行動的で、面倒見がよく、頭の回転が超高速で、ときに会話についていけない。そこがおもしろくて、寄らずに帰ることができない。

 今年に入ってから、もう2度、お邪魔をしている。2月に行った際には、すでに3軒目(この店に寄るときはたいてい3軒目くらい)だったが、まずは「余市10年」をいただき、その後、薦められて飲んだのが、石垣島のスピリッツ。サトウキビのジュースから造る蒸溜酒ということなので、ラム酒である。

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