体にも優しい 食道アカラシア新治療「POEM」のメリット

公開日: 更新日:

 食べ物が食道につかえて通らない「食道アカラシア」の新治療法が保険適用になった。効果が高く、体の負担が少なく、治療費も安い。

 食道アカラシアは、脳から食道への神経伝達路になんらかの障害が起こり、食べ物を食道から胃へ送り込めなくなる疾患だ。

 原因の特定は難しく、発症すると自然には治らない。食べられないだけでなく、嘔吐、胸痛、背中の痛みなどの症状があり、生活の質は著しく低下する。食道がんが合併するとの報告もあるという。

 従来の治療法は「投薬」、風船で食道を膨らませる「バルーン拡張術」、そして食べ物の通りを邪魔している食道と胃の境目の筋層を切除する「外科手術」から選択していた。しかし、薬やバルーン拡張術は十分な効果が得られず、最終的に手術を行ったものの「しないよりはまし」といった結果になる患者や、体の負担を考えて躊躇する患者が少なくなかった。

 昭和大学江東豊洲病院消化器センター長の井上晴洋医師が、世界初の方法で食道アカラシアの治療を行うようになったのは2008年。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  2. 2

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  3. 3

    「おまえもついて来い」星野監督は左手首骨折の俺を日本シリーズに同行させてくれた

  4. 4

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  5. 5

    巨人大ピンチ! 有原航平争奪戦は苦戦必至で投手補強「全敗」危機

  1. 6

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 7

    衝撃の新事実!「公文書に佐川氏のメールはない」と財務省が赤木雅子さんに説明

  3. 8

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 9

    高市首相が漫画セリフ引用し《いいから黙って全部俺に投資しろ!》 金融会合での“進撃のサナエ”に海外ドン引き

  5. 10

    日本ハムはシブチン球団から完全脱却!エスコン移転でカネも勝利もフトコロに…契約更改は大盤振る舞い連発