科学的根拠もあった O型が他より圧倒的に病気に強い理由

公開日: 更新日:

 昨年、梅毒の感染者は44年ぶりに5000人を超えた。若い女性を中心に患者数を増やしているようだが、実は梅毒は「血液型」によって感染リスクが異なる。

「ウソばっかり! 人間と遺伝子の本当の話」(ワニブックス)の著者で、動物行動学研究家の竹内久美子氏が言う。

「血液型の発見は1901年で、梅毒の特効薬であるペニシリンは1929年ですが、『人類遺伝学』の著者のひとり、F・フォーゲルは1920年代の梅毒患者のデータを基に『O型は梅毒に強い』という仮説を立てています。O型以外の血液型は、梅毒の末期患者の比率がO型に比べて1.7倍も多かったのです。日本でも久留米医大の王丸勇氏が梅毒の末期患者を調べた調査があります。それによるとA型が全体の42%(日本人の血液型分布はA型38%)で、O型は23%(同31%)、B型は19%(同22%)、AB型は16%(同9%)でした。O型は人数の多さに比べて末期患者が少ないことが分かります」

 もっとも梅毒に限らず、「O型」は圧倒的に病気に強い。胃潰瘍、十二指腸潰瘍、コレラといった“胃腸関係”の罹患リスクは高いものの、がん心臓病糖尿病などは他の血液型に比べてもかかりにくいことが分かっている。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    【時の過ぎゆくままに】がレコ大歌唱賞に選ばれなかった沢田研二の心境

  3. 3

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  4. 4

    国分太一との協議内容を“週刊誌にリーク”と言及…日本テレビ社長会見の波紋と、噴出した疑問の声

  5. 5

    衆院定数削減「1割」で自維合意のデタラメ…支持率“独り負け”で焦る維新は政局ごっこに躍起

  1. 6

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  2. 7

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  3. 8

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 9

    立花孝志容疑者を追送検した兵庫県警の本気度 被害者ドンマッツ氏が振り返る「私人逮捕」の一部始終

  5. 10

    京浜急行電鉄×京成電鉄 空港と都心を結ぶ鉄道会社を比較