著者のコラム一覧
若月澪子ルポライター

1975年生まれ。ジャーナスリト。大学卒業後、NHK高知放送局・NHK首都圏放送センターで有期雇用のキャスター、ディレクターとしてローカル放送の番組制作に携わる。結婚退職後に自殺予防団体の電話相談ボランティアを経験。育児のかたわらウェブライターとして借金苦や終活に関する取材・執筆を行う。生涯非正規労働者。ギグワーカーとしていろんな仕事を体験中。

「多死社会」に突入した「ゲット・ワイルド」な山谷は、超高齢化という「解けない愛のパズル」を抱いている

公開日: 更新日:

妙に取材慣れしたドヤの管理人

 50世帯はありそうなドヤの一つに入ってみる。受付にいた60歳くらいのブルーのシャツを着たおじさんが応対してくれた。

「今は満室ですね。年齢はほとんどが60〜80代。介護サービスを受けている人もいます。ヘルパーさんが通いで来たり、デイサービスからお迎えが来る人もいます」

 受付のおじさんは「広報係」として、イキイキと話す。情報がスラスラ出てきて、淀みがない。ほかにもいくつかのドヤで話を聞いたが、みな同じような反応だった。メディアやユーチューバーが散々来るので、慣れっこなのだろう。

「年に数名は亡くなりますね。去年は3人かな、亡くなりました。朝、清掃係のおばさんが掃除に入るので、すぐ発見されます」

 どうやら、ドヤは「簡易宿泊所」なので、流行りの「孤独死」は免れるようである。

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