「多死社会」に突入した「ゲット・ワイルド」な山谷は、超高齢化という「解けない愛のパズル」を抱いている
全てが、ゆっくりと「死」に向かっている
山谷地区を出て筆者と坂下記者は、JR南千住駅のデニーズで一休みした。ドリンクバーを注文したら、「娑婆に帰ってきた」気がした。例えるなら、「秘宝館」のような異空間から日常に戻る感覚に近い。
山谷が都内でも特異な場所であることは承知している。しかし、想像以上に高齢化が進んでいることには衝撃を受けた。店で酒を飲む人も、街を歩く人も、働く人も、そして建物や看板も一様に年を重ね、ゆっくりと「死」に向かっていた。
すぐそばにそびえる東京スカイツリーの「若さ」が、不自然に感じるほどに。
仕事もなく、家族もなく、自らの世話すらできなくなった高齢者が増え続ける山谷。その姿はやはり、日本の近未来の姿を暗示しているのではないだろうか。
(了)
◇ ◇ ◇
本編の前編および中編は以下のリンクからどうぞ。
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