能登半島地震でベンチャーが「ITボランティア」 自動チャットサービス無償提供で被災者救済
震災のボランティアと言えば、現地入りして活動するイメージが強いが、エンジニアが技術を生かす「ITボランティア」という方法もある。
能登半島地震の被害を受け、石川県の隣県・富山県のITベンチャーなどが公的な被災者支援制度を検索できる人工知能(AI)を活用した自動チャットサービスの無償提供を始めた。
開発したのは富山市と東京に拠点を置く「Nan Naru(ナンナル)」。社長の坪坂有純さんは富山市へ帰省中に最大震度5強を被災。同じく、市内に帰省中だった知人のAIエンジニア、村井宗明氏と2日昼になにかできないかと相談。翌日には5時間で開発、リリースした。驚きのスピードだ。
この防災チャットはパソコンやスマホでNan Naruのホームページにアクセスして利用する。被災者がチャットに相談内容を入力すると、内閣府が公表している生活や住宅支援など100に及ぶ制度を紹介してくれる。被災企業への融資も見つかる。